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白峰三山 ソロテン泊縦走の想い出 ④2日目 北岳山荘〜大門沢小屋

7月17日
前夜、早く眠りについたものの2、3時間、眠ったところで目が覚める…。
雨の音が聴こえる。
テントがパタパタ揺れる音。時折ふわっと浮きそうな…。強風というわけではないけれど気になると眠れなくなり結局数時間眠れずに過ごす。

停泊して、翌日の晴れた稜線を満喫してから広河原へ下りようか、多少の風も雨予報は15時頃から。予定どおり大門沢へ向かおうか。
深夜に考えていて出せる結論ではない…朝の様子次第。

いつかしら眠りについていて。目覚めた時は雲の中(*^^*)4:30過ぎ。寝ぼけ眼。
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結局この日歩いた行程はこんな感じ。
北岳山荘6:00〜中白根山6:45〜間ノ岳8:05〜農鳥小屋9:15〜西農鳥岳10:20〜農鳥岳11:30〜分岐点12:20〜大門沢15:20




目覚めると辺りはすっかり明るくなっていた。4時前起床、5時出立…なんて予定ははなから崩れ去る。
停泊も頭によぎるけれど天気予報を確認すれば15時までは北岳も間ノ岳も曇り、その後雨。農鳥岳を見れば15時以降も曇り。雨に濡れずに行けるんじゃないか?なんて甘い考えで、わかめご飯をお茶漬けにして朝ごはん。

テント撤収、なんやかんやと出発は6:00になった。時折雲が流れて青い空も覗いていた。
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雨は降ってないもののガスガス。水分子が目に見えそうな湿気たっぷりな空気。標高3000m近い割に気温もそこそこ高い。
レインウェアを上下着てる方も多かったけれど、私は上だけ。下はタイツにロングスパッツにショートパンツ。レインウェアパンツはいたら汗で、はかなかったら靄に…いずれにしても濡れるもの。履かない方が晴れてくればすぐ乾くもの。
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晴れた稜線歩きは、ただただ気持ち良いけれど…靄のかかったお山は風の流れが見えるようで、その向こうにある景色のちらリズムも楽しめる。神秘的な一期一会の景色を楽しむ。
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問題は湿気と私の汗からの蒸気にカメラのレンズが曇る。ウェスもいつしか湿ってしまい、拭いてもなんだかボケている。まぁ仕方がない、幻想的なダメ写真も私らしいじゃないの(*^^*)♪
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時折すかっと晴れたりね…そんな時は少し風もあるのだけれど、写真で見ると穏やかね。
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進む山々の景色や遠くに見える雲海と山々も見えるときにはしっかり楽しむ。
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視界が開けるとお天気は回復していくのかな、なんて希望も持ってもみたり。
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幻想的に移り変わる景色を楽しんでいるとなかなか進まない。呑気にもしていられないのだけど。
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空が青くなって、ますます希望的観測。晴れてくるんじゃない!?
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そんな風に思ったりしてたのは、この辺りまでのことだった。中白根山。
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そうそう、カラダの調子はというと、久しぶりのテン泊装備で足腰肩に痛みや疲労が出るんじゃないかと心配していたけれど、意外と平気。早く歩けるわけではないけれど、高山にカラダが慣れたのか、ゆっくりではあるけれど楽に歩くことができた。
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彩りがまだある稜線歩き(*^^*)♡
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↑この写真を撮ったのが6:49
↓こちらは8:06 間ノ岳。
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この間は写真を撮っていない。特に撮るような景色を見られることもなく…ただ灰色の世界を進んでいたのだろう。あまり記憶に残っていない。特にきつくも感じていなかったように思う。
間ノ岳は百名山…深田久弥さんはどんな想いを抱いたのだろう…展望なのだろうな…今回はまるで印象に残っていない間ノ岳。深田さんの想いも再訪の際に確かめよう。

さて進む。次の目的地は農鳥小屋。雨が降ってるとも感じていなかったけど、カメラポーチが湿ってる。いけないいけない。ザックにちゃんとザックカバーつけておかないと。
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いつしか靄や霧ではなく小雨になっていた。幸い寒くはない。
まつげに水滴がたまる。そういえばアラスカに行ったときにはまつげについた水滴が凍ってパリパリ面白かったな…なんて不意に思い出したりしながら楽しく歩く。
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大きな岩影。行先が見えないのは不安よりも楽しみになって、不意に現れるものを楽しめる自分、なかなかいいぞ!なんて思いながら進む。
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ガスガスで、小雨が舞い、カメラのレンズも曇ったまま。花々もしっとり、ぼけぼけだけれどなんだか楽しかった。
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ふと現れる農鳥岳の山頂。
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ここでお昼にしよう。朝ごはんのα米でおじやにしたいところだったけれどコッヘル出すのも面倒だし、わかめご飯をとりあえず食す。ここでは団体さんやら数名のパーティも多く休憩を取られてたっけ。

歩いている時はほとんどひとりの世界満喫だけれど、要所要所にはちゃんと人がいる。ソロ山行、不安は全然感じない私でもやっぱりところどころ人に会うと安心もある。
が…下りジグザグのザレ場。上から後続が来てることを感じながら歩いていたら、上から「ラクー!気をつけてー!」って声にはひびらされた。10mほど上から、厚さ数cm、30cm平方くらいの岩が滑り落ちてくる…真っ直ぐ私の方に向かって…進んで避けようと思ったら、落石も方向を変えた。これはよく見極めてから避けないと…と、妙に冷静な私。まぁ避けられるスピードと私の足場がさほど荒れてなかったので冷静に対処できて良かった。落石を起こしたご夫婦は恐縮されていたけれど。明日は我が身。落石を起こさないように気をつけましょう(*^^*)
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少しずつ高度を下げつつの稜線歩きもここまで。大門沢分岐点から一気に下るのだ!
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空は明るくなったり暗くなったり、雨は止んだり晴れたり。(^◇^;)
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ドロドロぬかるんで怖いところ、ロープが張られている急坂。こんなお天気の中下るのは結構キツイ。おまけに背中には推定16kg。荷物を背負ってる分、安定感もありつつも滑ったりバランス崩れたりしたら支えきれる自信なし。慎重に慎重に。
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徐々に雨の止む気配。野鳥さんの声も賑やかになってきた。そうなってくると、緑もようやく綺麗に見えてきた。
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大門沢の水の流れが見えたのは14:20。
まだ1時間は歩かないと…長い下りだこと。
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疲れた足にありえないほど不安定な木の橋が…(^◇^;)もう、笑うしかなかった。
けど渡ってる時は笑えなかった!怖かった!!
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疲れた足に重いザックに斜めってるにもほどがある木橋。いやいや渡りきったら、怖っ!!と思わず声が出た!

そんなん困難超えて…大もん沢小屋に着いたのでした。
テント場というのも受付してからテントを張れというところが大半だと思うのだけれど、ここは張れてからという。なんとか張るスペース見つけて安堵。全身しっとり濡れていたので下着から何からぜーんぶ着替えてようやく安堵。落ち着いて、鳥の声を聞きながら飲むビールにワイン…疲れた体に心地よく染み渡り…19時…まだ明るいうちに眠りについたっけ。

そうそう反省点。ザックカバーを、かけるのが遅かったことと、パッキングの仕方がまずかったようで、ダウンジャケットとシュラフシーツ濡らしちゃった。衣類は防水しっかりパックに入れてあって良かった。シュラフも濡れないでくれて良かった。

幸い標高も随分下がり、寒くもなかったので、ダウンジャケットは着ずとも平気だったけど、衣類を濡らしてしまっては、低体温の危険…防水対策の必要性をひしひし感じたのでした。

こんな悪天の中日だったけれど…お気楽な私、たっぷり楽しみました!
でも間ノ岳から農鳥の稜線の景色はまた見に行かなくちゃね(*^^*)☆



by woodnote2014 | 2016-07-22 20:47 | 山歩き